産学協力研究委員会「透明酸化物光・電子材料第166委員会」について
(1)目的
 透明酸化物光・電子材料は、21世紀における通信・情報のマルチメディア化を実現するための必須構成要素である。即ち近年、透明高導電性酸化物は、透明でありながら金属的電気伝導性をもつという素材から、典型半導体と同様にp/n伝導特性制御が可能であり、しかも絶縁体から金属までの範囲で伝導性を制御し得る素材にまでその機能が飛躍的に拡張された。従ってこれらの素材は、従来からの液晶ディスプレイや太陽電池などの透明電極としての応用に加え、可視光を透過し且つ半導体的能動機能をもつ素子、例えば窓ガラス上の紫外線応答透明太陽電池や可視・紫外発光半導体レーザー、など新たな応用領域を獲得した。
 また透明酸化物から構成される光ファイバ及び平面光導波路は、その高い光伝送特性に加え新たに光増幅、レーザー、光スイッチ、波長変換などの光能動機能が付与された。このことは、光コンピューターなどを構成する光集積回路をモノリシックな導波路構造(独立した光素子の結合を必要としない)として形成し得る事の発見である。
 このような背景のもとで、関連する材料基礎科学と材料及び素子の作製技術とを緊密に連携させる体制を整備し新たな応用展開を促進させることは、材料科学及び素材・デバイス関連産業にとっての急務である。本委員会は、透明酸化物光・電子材料に関するシーズ研究と材料作製および素子化技術に関する研究とを結合し、新たな応用展開の促進を通じて新産業の創出に貢献する事を目的とする。
(2)活動概要
  1. 委員数:約65名(学会委員30名、産業界委員27名)
  2. 予算額:約5,000千円
  3. 活動内容: 本委員会は物質、材料、デバイス関係学会研究者、及び素材、素子・デバイス、装置関係企業技術者から構成される。異なる学問分野の研究者を加えた研究会を年3回以上開催し、またニュースレターの発行等を通じて通常の学会や産業別の組織では得られない交流をはかる。設置期間内に国際会議を開催し、関連科学・技術領域の進展及び我が国のリーダーシップの確立を図る。 
(3)申込書
  こちらをご覧ください。        

(4)連絡先
  〒226-8503 神奈川県横浜市緑区長津田町4259 メールボックスR3-4
     東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所
      神谷 利夫  Tel: 045-924-5357