本ページは随時更新していきます 最終更新 2021/10/22 10:23
文部科学省 データ創出・活用型マテリアル研究開発プロジェクト事業 フィージビリティスタディ
- MDXを活用した複雑構造の制御による複相電子機能新材料の創出に向けて ー
材料は先端技術・産業を支える基盤技術であり、日本の材料研究は世界を先導して新材料を開拓し、高性能材料の実用化により我が国の産業を支えてきました。しかしながら世界的な競争の激化により、我が国の材料研究・技術の競争力は低下しています。このような背景を鑑み、文部科学省では、従来の研究手法に加え、データサイエンス的手法を戦略的に活用することで革新的なマテリアル創出を目指し、「データ創出・活用型マテリアル研究開発プロジェクト事業」を設定しました
#データサイエンス的手法を活用して新材料開発を劇的に促進するアプローチを総称して
「MDX: マテリアルデジタルトランスフォーメーション」
と呼ぶことにします 。
本ワークショップは、上記事業のフィージビリティスタディの一環として、我々が提案しているMDXによる新材料開発事業の提案「複相機能開発拠点」をみなさまに紹介させていただき、産・学・官の広い視点からご意見、ご要望をいただき、我々の提案事業へ反映させていただくことを目的とするものです。
我々の提案事業の紹介のほか、白石賢二先生による半導体研究・技術の課題と展望に関する基調講演と、関連分野の企業・学協会等からの招待講演を行い、最後にそれらのご意見を含めてMDX事業に関する総合討論を行います。一般参加者からのご意見、ご質問等、歓迎いたしますので、積極的なご参加、ご質問を期待しております。
また、本ワークショップ、ならびに、提案事業について、アンケートでも皆様のご意見を頂きたいと思います。ご協力いただけましたら幸甚に存じます。
従来、新材料の開発は「結晶構造」と「構成元素」の選択により必要とされる機能を実現してきました。本提案拠点の構成員は、さらに「特異なイオン状態」や「欠陥」を利用することで新材料開発の領域を拡げ、アモルファス酸化物半導体、鉄系高温超伝導体、低温・低圧アンモニア合成触媒、非ペロブスカイト型圧電体・誘電体、H-イオン伝導体などを開発してきました。
しかしながら、1つの物性だけが突出していても材料を実用化することはできません。「高性能」で「高安定」のように、通常は排反する物性を満足する必要があり、そのため、材料の微構造、共元素添加、複合欠陥、複合構造などを「新たな材料設計の自由度」として導入し、必要とされる複数の物性を実現しています。
私たちは、このような複雑な構造 -複相構造- により、複数の物性・結合機能 -複相機能- を実現する新材料群を、MDXを利用して高速・高効率に開発する方法・体制の構築を目指しています。
この目的を達成するため、日本を代表する無機材料研究機関である東京工業大学、物質・材料研究機構、ファインセラミックスセンターと、先端計測の拠点であり無機新材料のさまざまな謎を解明してきた高エネルギー加速器研究機構が中核連携機関となり、国内の新材料開発、先端計測、計算科学・データ科学のトップ研究者を集約した拠点を提案しました。
本拠点の特徴の一つは、省エネルギー・情報化社会を支えるパワーエレクトロニクス用半導体・誘電体、情報端末用半導体・センサー材料、自立電源用創エネルギー材料と多様な材料群を開発の対象としていることにあります。しかしながら、これらの材料はすべて、「電子が主役として機能を発現する」材料であり、お互いに強い関係があります。例えば、透明p型半導体の研究が鉄系超伝導体の発見につながったり、C12A7の活性酸素の研究がアンモニア合成触媒につながったり、といったセレンディピティの実績があります。
このような「多様でありながら強い相互作用をもつ研究グループ」を構成する複相機能開発拠点から、さらに多くの実用材料、セレンディピティを発出して参ります。
日 時 | 11月2日 10:00~17:00 |
開 催 方 式 | 現地会議場での参加 および Zoomオンラインのハイブリッド形式 |
現地開催場所 |
AP日本橋 〒103-0027 東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント 6F アクセスマップ: https://www.tc-forum.co.jp/ap-nihonbashi/access/pdf/pdf_accessMap.pdf Googleマップ: https://goo.gl/maps/YDyMiSM3PreqEZDf6 受付会場で検温、消毒にご協力お願いいたします。 |
Zoom URL | 参加手続きをされました方
(現地会場来場予定の方も含む) に、 下記 参加申し込みURL の マイページにて連絡いたします。 |
参加費 | 無料 |
主催 | 複相機能開拓拠点 |
協賛 | 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所 東京工業大学 物質・情報卓越教育院 |
当日登録、現地のオンサイト参加も致しますが、対応が間に合わない場合もございます。
参加申し込みURL: https://mdx2021.award-con.com/LOGIN.php 【ご注意】 メンテナンスのため、10/29 16:00~18:00 はアクセスできなくなります
A. アカウント作成(マイページ作成)
1. 「アカウントを作成」をクリックし、アカウントの作成をしてください
2. 「参加仮受付完了」という題目のメールが届きますので、メール内のURLからアカウントの作成を完了してください。
B. 参加登録
3.
上記URLより、作成したアカウントでLOGINしてください。マイページが表示されます
4.
マイページ上部のメニューバーから「参加登録」をクリックしてください
5.
参加登録情報を入力し、「確認」ボタンを押し、確認ページにて再度「登録」ボタンを押してください。
6. 「参加申し込み受付のお知らせ」という題目のメールが届きますので、メール内のURLから参加申し込みを完了してください。
7. 「参加登録完了のお知らせ」という題目のメールが届きましたら、完了です。
会議が近づきましたら、
講演題目等は変更になる場合がございます
9:30 | 現地会場 受付開始 |
10:00~10:05 | 開会挨拶 益 一哉 (東京工業大学 学長) |
10:05~10:10 | 来賓挨拶 江頭 基 (文部科学省 研究振興局参事官 (ナノテクノロジー・物質・材料担当)) |
10:10~10:35 | 全体説明:
複相機能開拓拠点で何をめざすか 神谷 利夫 (東京工業大学 科学技術創成研究院 教授) |
10:35~11:05 | 基調講演 白石
賢二 (名古屋大学
未来材料・システム研究所 教授) 「本当のパワーデバイス材料をデータサイエンスで作るには?」 |
11:05~11:15 | 休憩 |
11:15~11:30 | 招待講演(産業界) 八島
勇 (三井金属鉱業(株)
フェロー) 「マテリアルメーカーにおけるDXへの取組」 |
11:30~11:45 | 招待講演(産業界) 酒井
浩志 (昭和電工株式会社
最高技術責任者) 「昭和電工はMDXで何をめざすか」 |
11:45~12:00 | 招待講演(製造技術) 藤代 芳伸 (産業技術総合研究所 マルチマテリアル研究部門 部門長) |
12:00~13:00 | 昼食休憩 |
13:00~13:45 | 研究課題: 複雑系材料における新機能開拓と高速・高精度探索手法の開発 |
13:00~13:15 | 大場
史康 (東京工業大学
科学技術創成研究院 教授) 「複相材料開発を支援する計算データ活用基盤の構築」 |
13:15~13:30 | 神谷
利夫 (東京工業大学
科学技術創成研究院 教授) 「MDXによる省エネルギー・情報新半導体の開発」 |
13:30~13:45 | 山田
智明 (名古屋大学
工学研究科 教授) 「機械学習とイオン自遊空間設計による高誘電体材料の開発」 |
13:45~14:40 | 研究課題: 界面機能の先鋭化による新規機能性構造の探索 |
13:45~14:00 | 北野
政明 (東京工業大学
元素戦略研究センター 准教授) 「アンモニア合成用エレクトライド系触媒開発とMDXによる革新」 |
14:00~14:15 | 多田
朋史 (九州大学
エネルギー研究教育機構 教授) 「第一原理計算と先進アルゴリズムの融合による材料創製」 |
14:15~14:25 | 休憩 |
14:25~14:40 | 大橋
直樹 (物質・材料研究機構
機能性材料研究拠点 拠点長) 「複相材料のMDXによる理解と設計」 |
14:40~14:50 | 山口
猛央 (東京工業大学
物質・情報卓越教育院 院長) 「東工大における物質・情報研究を進める複素人材育成」 |
14:50~15:05 | 招待講演(学協会) 黒田
一幸 (セラミックス協会 会長 /
早稲田大学 理工学術院 名誉教授) 「MDXを活用した新材料創出にセラミックス協会が期待すること(仮)」 |
15:05~15:20 | 招待講演(産業界) 安川勝正
(京セラ株式会社
先進マテリアルデバイス研究所 材料機能研究部 責任者) 「京セラにおける材料開発とMDXに期待すること」 |
15:20~15:35 | 招待講演(知財) 菅野
智子 (東京大学 生産技術研究所
教授 /
元
特許庁 審査第三部金属電気化学審査監理官) 「データ活用時代の知財」 |
15:35~15:50 | 休憩 |
15:50~16:10 | 若手研究者による提案 |
16:10~16:45 | 総合討論 |
16:45~ | 講評 栗原 和枝 (東北大学 未来科学技術共同研究センター 教授) |
閉会挨拶 大橋 直樹 (物質・材料研究機構 機能性材料研究拠点 拠点長) |